常に冷静に、相手の立場に立って…というのは余裕がないとなかなかできないことですが、子どもに何か一言発する前に「この言葉は果たして本当に今、この子にとって必要なのか」と考えること、これが大切なのではないでしょうか。

時には黙って見守ること、あえて距離を置くこと、これも親の愛情です。

子どもに「報い」を求めない子育てを

口を出したい、手を差し伸べたいけれど、それをぐっと我慢してただ見守るしかできず、当の子どもは親の気持ちはつゆ知らず、自由気ままに行動(しているように見える)。そして、困ったときだけ「助けて」と泣きついてきて…。

親とはかくも報われないものなのか──と思わず苦笑してしまうこともあります。

しかし、逆に言うと、「子どもに報いを求めない」ことこそが親の役目。自立心の芽を摘んでしまうような真似だけは避けたいものです。

大中 千景