家のことはすべてAさんに丸投げ状態のご主人は、「うまいことやっておいて。俺には仕事がある」が決まり文句。
専業主婦のAさんとしては、夫のその言葉に反論できず、淡々と日々の「タスク」をこなしています。
「でもどこかがおかしい。家のこと、地域のこと、学校のこと・・・私だって家族のために時間をやりくりして働いているのに、収入が伴わなければ評価してもらないの?」
という理不尽な思いを常に心に抱えたまま・・・。
女性目線でみた「家事育児の値段」
自治会、PTA、義実家づきあい・・・。
程度の差はあれ、Aさん夫婦のように、妻/夫だけにこのような「タスク」が集中してしまっている家庭は多いのではないかと思います。
ソニー生命が実施した「女性の活躍に関する意識調査2019」では、女性自身が考える「毎日の家事の時給」について次のような結果が出ています。
「毎日の家事や地域社会での貢献を時給換算するといくらになると思うか」
(自由回答。結果は平均値)
- 未就学児の育児・世話 …1,488円
- 小学生以上の育児・世話 …1,230円
- PTA活動 …1,098円
- 食事の準備・後片付け …1,097円
- 親戚づきあい …1,009円
- 掃除・洗濯 …959円
- 地域とのつきあい(自治会・町内会など)…890円
「PTA活動が1,098円、親戚づきあいが1,009円」という女性の目線からみた数字、みなさんはどう感じましたか。
その負担は実際に経験して初めて分かることだと思いますが、こうして「お金」として見える化されると、少しイメージしやすくなりそうです。
内閣府が換算した「無償労働のお値段」は?
次に、内閣府が公表している家事の値段についてご紹介しましょう。
これは、内閣府経済社会総合研究所が2019年に公表した「無償労働の貨幣評価」に基づくものです。
評価の方法はいくつかありますが、ここでは代表的な2つについてみてみます。