「機会費用法」(OC法/Opportunity Cost method)
無償労働を行うことによる逸失利益(市場に労働を提供することを見合わせたことによって失う賃金)で評価する方法です。
簡単に言うと、「対象となる家事にかけた時間分、外で働いていたらいくら稼ぐことができたのか」という点から家事の値段を考えるわけです。
ちなみに、内閣府の資料でいうOC法の時間給は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の産業計、男女別・年齢階層別の一人当たり時間給(月間所定内給与額÷月間所定内実労働時間)。
例えば、30~34歳女性であれば1,502円、35~39歳女性であれば1,575円、40~44歳女性であれば1,614円が、内容問わず家事の時給ということになります。
「代替費用法スペシャリストアプローチ」(RC-S法/Replacement Cost method,Specialist approach)
無償労働を、市場で類似サービスの生産に従事している専門職種の賃金で評価する方法です。
なお、専門職種の時間給は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の職種別一人当たりの活動ごとの時間給(月間所定内給与額/月間所定内実労働時間)を採用しています。
RC-S法で考えたとき、PTAや自治会は「ボランティア活動」、親戚づきあいを「家庭雑事」とすれば、それぞれの時給は、1,828円(該当職種:協同組合、医療業などの加重平均)、1,230円(該当職種:用務員)ということになるでしょうか。