米軍の空爆後も続く攻撃
その翌日、米軍はイラク南部にあるKHの拠点5カ所に向けて空爆を実施した。米国防総省は、緊張をさらに高めない程度に「限定的な」報復を行ったと発表したが、秋の大統領選挙もあり、イランとのさらなる緊張悪化をできるだけ避けたいというトランプ政権の思惑が見て取れる。
しかし、事態はそれだけで終わらなかった。14日、バグダッド北方にある米軍など外国部隊が駐留する基地に再びロケット弾25発あまりが撃ち込まれ、兵士7人が負傷した。負傷した兵士の国籍などは明らかになっておらず、犯行声明も出ていない。
また、17日には、バグダッドの政府や各国大使館が集まる「グリーンゾーン」でに、少なくとも3発のロケット砲が着弾し、そのうち1発が米国大使館付近に着弾した。米国関係者に被害者は出ていなかった。
新たに台頭した親イラン武装勢力も
さらに、「Nujaba Movement」を名乗るシーア派武装勢力は16日に声明を出し、米軍がイラクから撤退しない限り、米軍が駐留する基地への攻撃を続けると警告した。
Nujaba Movementは新しく台頭した親イラン武装勢力とみられるが、構成人数やKHなど他の親イラン武装勢力との関係といった詳しいことは分かっていない。