一流企業に入社したけれど…子どもが欲しかった
新卒で一流企業に就職したNさんは、同僚のなかでも一番の出世頭だったといいます。しっかりとキャリアを積んだNさんの転機は、39歳のときに結婚をしたことでした。
「子どものことを考えました。年齢的にも焦りがありましたし…。でも、妊娠・出産となると、私のキャリアが無駄になるのではないか、と葛藤しました。」
育休を最小限にし、在宅勤務から職場復帰を考えたNさん。しかし、勤務先はテレワーク制度が導入されていたものの、管理職の利用者はゼロ。書類の確認や部下への指示、管理職会議に参加できないなど、一流企業でも問題が山積みだったそうです。
アベノミクスの3本の矢のひとつともいわれた「女性の活躍」。内閣府男女共同参画局が発表した「『2020年30%』の目標の実現に向けて」では、2020年までに指導的地位の女性は少なくとも30%程度まで上げることを目標に掲げていました。しかし女性の躍進には大きな壁があるようです。
「仕事か、子どもか」を迫られたNさんは、結局「子ども」を選択したのだとか。キャリアを捨て、家庭に入ったNさんは今でも「管理職でもテレワーク制度を利用できるように改革すればよかった」と後悔しているそうです。