ちなみに、歴代興行収入の上位5作品は以下のようになっています(2000年以降~、一部は上映中)。

  • 第  1位:「千と千尋の神隠し」(2001年) 308億円
  • 第  2位:「タイタニック」(1997年) 262億円
  • 第  3位:「アナと雪の女王」(2014年) 255億円
  • 第  4位:「君の名は。」(2016年) 250億円
  • 第  5位:「ハリー・ポッターと賢者の石」(2001年) 203億円
  • 第12位:「天気の子」(2019年) 141億円
  • 第17位:「ボヘミアン・ラプソディ」(2018年) 131億円 
  • 第19位:「アナと雪の女王2」(2019年) 128億円 
  • 第22位:「アラジン」(2019年) 122億円 

鑑賞料金引き上げや消費増税などのマイナス影響を吸収

こうして見ると、メガヒット作までは行かなくとも、「天気の子」を始めとして数多くの大ヒット作が上映されたわけですから、記録更新の最大要因が人気作品にあったことは間違いありません。

実は、2019年は大手映画館が揃って入場料を引き上げ(例:TOHOシネマズが映画鑑賞料金を1,800円から1,900円へ+100円値上げ、一般料金)、10月からは消費増税による影響を受けるなど、厳しい環境下だったのです。それにもかかわらず、過去最高を大きく上回ったのですから、相次ぐ人気作品の上映開始による部分は圧倒的に大きいでしょう。

一方で、前掲の通り、近年の映画興行収入は高水準で推移してきました。実際、2019年ほどヒット作がなかった年でも、相応に大盛況だったことがわかります。ただ単に人気作品の有無だけで片付けていいのでしょうか?