このファンドは同社の顧客しか購入できませんが、投資信託の低コスト化が進んでいることは間違いありません。
金融商品以外の製品では、材料、手間、技術、希少性が際立つブランド品と、100円ショップの製品とは歴然とした差があります。
効用は同じだったとしても、その製品を保有することによる満足感やステータス感はまるで異なるのは事実です(もちろん100円ショップの商品で十分という方もたくさんいます)。
これが金融商品、特に投資信託になると今や100円から購入することができますし、効用(パフォーマンス)もETFやインデックスファンドでベンチマークが同じであればほとんど差はありません。
アクティブ・ファンドはブランド品とも言えますが、これまたアクティブ運用がパッシブ運用よりも優れているかを計測するのはかなり困難です。投資信託という金融商品を一般化すればするほど低価格化とコモディティ化が進んで来るのは否めません。
野村スリーゼロに関する注意点は?
こうした環境下、野村スリーゼロを購入する上での注意点はあるでしょうか。このファンドの運用コストはゼロですので、魅力的であることは間違いありません。ただ、次の点は認識しておく必要があります。
- 野村スリーゼロは野村證券でしか購入できないこと(野村證券にオンライン口座を開設しなくてはならない)
- 野村證券のつみたてNISA専用ファンドであること(野村證券でつみたてNISA口座を開設するか同社に移管しなければ買えない)
このように、同社でつみたてNISA口座を保有しても問題ない方で、日本を除く世界株にインデックス運用されたいのであれば、間違いなく良いファンドだと思います(ただし、10年後以降の信託報酬率には注意)。