【市場も注視】米大統領選の行方とトランプリスク〜地政学的視点から考える〜

今年の地政学リスクにとって、最も大きな行事は言うまでもなく11月の米大統領選だ。財界や経営者、投資家だけでなく、安全保障の研究者/実務家である筆者にとっても、これがいかに世界に影響を与えるかは最も大きな関心事だ。

スーパーチューズデーで民主党の”本命”は出るか?

民主党の候補者選では、前サウスベンド市長のブティジェッジ氏が選挙戦から撤退することとなった。ブティジェッジ氏は若手のホープとして、初戦のアイオワ州やニューハンプシャー州の予備選で躍進し、一気に注目を集めることとなったが、昨今行われたサウスカロライナ州の予備選では4位と伸び悩んだ。

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そして、3日のスーパーチューズデーは、大きな山場となる。全米14州で同時に予備選が実施されるが、前ニューヨーク市長のブルームバーグ氏も本格的に参戦することになっており、誰が躍進し本命となるかが注目される。

しかし、14州での投票の結果、接戦になれば競争はいっそう激しくなり、対トランプでまとまることが難しくなる可能性もある。また、たとえ1人の候補者でまとまることができたとしても、実際トランプ大統領に勝てるかは分からない。

秋が近づくにつれ、トランプ大統領はこの4年間の成果を高々とアピールしていくことだろう。昨今の米軍の完全撤退を含むタリバンとの和平合意、1月の米イラン危機、イスラム国・バグダディ容疑者の殺害など、トランプ大統領のアピールできる材料(その是非は別として)は多い。

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OSCアドバイザー/清和大学講師
岐阜女子大学特別研究員、日本安全保障戦略研究所(SSRI)研究員、日本安全保障・危機管理学会主任研究員などを兼務。
専門分野は国際政治学、安全保障論、国際テロリズム論。日本安全保障・危機管理学会奨励賞を受賞(2014年5月)、著書に『テロ、誘拐、脅迫 海外リスクの実態と対策』(同文館2015年7月)、『「技術」が変える戦争と平和』(芙蓉書房2018年9月)など。研究プロフィールはこちら