また、円高進行を懸念する形で自動車株にも売りが相次ぎ、日産自動車(7201)、マツダ(7261)、三菱自動車(7211)などが昨年来安値を更新しています。

さらに、外出を控えることによる消費低迷が不可避となる中、三越伊勢丹ホールディングス(3099)、高島屋(8233)、良品計画(7453)、日本航空(9201)、ANAホールディングス(9202)、東日本旅客鉄道(9020)、東海旅客鉄道(9022)、東宝(9602)などが昨年来安値更新となりました。

また、自社のテーマパーク長期休園で業績悪化懸念が高まるサンリオ(8136)も連日で昨年来安値を更新したのが目を引きました。

なお、鉄鋼株の下落に全く歯止めがかからないようで、日本製鉄(5401)は11日続落で約16年ぶりの安値更新となりました。

一方、東証1部全体でわずか26銘柄の値上がり株の中では、政府が新型ウイルスの肺炎患者を対象に、新型インフルエンザ治療薬の投与を始めたと発表したことを受け、当該インフルエンザ薬を開発した富士フイルムホールディングス(4901)が一時+9%高まで急騰し、上場来高値を更新したのが目立ちました。ただ、終値は+3%弱高に止まっています。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が昨年来安値を更新するなど、医療バイオ株の下落が目立ったようです。

葛西 裕一