幸せとはなんでしょう?お金があって欲しいものが全て買えること?愛する人々に囲まれて美酒美食の毎日?働かず好きなことだけして遊んでいられること?

幸せの基準は人によって千差万別、あまりに主観的であいまいなので定義しづらく、これまで世界各国で進化論、脳科学、社会学、心理学、経済学など、あらゆる分野で「幸せに関する研究」が行われてきました。

ダニエル・ネトルの『目からウロコの幸福学 Happiness: The Science Behind Your Smile』(オープンナレッジ)は、それらの研究をもとに幸福の正体、そして幸せを手にするためのヒントを明らかにした一冊ですが、長らく絶版となっていました。今年1月末に幸福の意外な正体』(きずな出版)として新たに復刊されました。

著者の「幸福」への疑問

同著を監訳した金森重樹氏は東京大学を卒業後、1億2,700万円という莫大な借金を負い、その後10年かけて借金を完済。年収も300万円台から1000万円、1億円、10億円と増やしていきました。

ところがまったく幸福感は上がらない。欲しいものを手に入れるとそれだけでは満足せずに、また他のものが欲しくなり、欲求は際限なく広がり、収入の増加によって一時的に幸福感が高まっても、短期間にその状態に慣れてしまい、時間が経つと空疎な感情を抱えている自分に気づいた経験から、本著を監訳し、幸福とは何かについて研究をしました。

以下では、その「幸福」についての研究結果を、少しご紹介します。ご興味を持たれた方はぜひ、『幸福の意外な正体~なぜ私たちは「幸せ」を求めるのか』(きずな出版)を手に取ってみて下さい。