「会社でも”働き方改革で残業を減らそう”という全社員向けのメールは飛んでくるし、朝礼でも上司から『残業が多い!』と言われることもあるけれど、いまのところウチの部署の人たちには何も響いてない」とのこと。

ほかにもAさんと同じように残業を継続している人がいると話してくれました。

人は増えない、仕事は減らないのに残業を減らせとは…

IT企業で働くBさん。「うちの部署は人が少なくて、残業が月に80~100時間レベル。なのに、どんどん新規の受注が入るので、リソース不足で納期に遅れが出るのが当たり前になってきた」とため息。

「このままでは、提供しているサービスの品質に支障が出るのも時間の問題。会社の信用問題にかかわることだから、みんな残業時間なんて気にせず働いている」と話します。Bさんの言う通り、会社のサービス品質に問題が生じれば、経営自体が傾きかねません。

さらにBさんは続けます。「それなのに、人事部から『残業を減らせ』と指示がきて、社長も4月から『従業員の残業が月平均40時間を超えている部署を社内掲示板に貼り出す』と言っている。それで部長は残業を減らすのに躍起。社長に媚びを売って昇進してきた部長にとって、そんなものを貼り出されてはたまらないんだろう」とため息交じりに話してくれました。

Bさんは何度か部長に、人員を増やすよう要求したり、新規の受注をいったん停止するよう求めたと言います。それでも、「ふざけたことを言うな」「人なんてそんなにすぐに採用できるものじゃない」と一蹴されてしまったのだそう。