投資・運用するという選択肢も

教育費、医療費、老後資金などに自由に使えることを考えると、やはり貯蓄が一番無難だと考えられる方も多いでしょう。ただ、預金口座に入れているだけでは利息も微々たるものです。そこで、投資・運用も検討先の一つに加えてみてはいかがでしょうか。

預貯金とちがって元本保証はありませんが、値上がり益や配当金・分配金の受け取りが期待できます。「NISA」や「つみたてNISA」の非課税投資枠を利用したり、iDeCoで老後資金対策を行ったりする方法は、節税メリットの上でも効果がありそうです。

【参考】
遺族年金」日本年金機構
No.4117 相続税の課税対象になる死亡退職金」国税庁
団体信用生命保険」全国信用保証協会連合会

まとめにかえて

生命・医療・火災・自動車など、複数の保険に加入している方も多いと思います。保険は家計の中で大きな割合を占めているため、家計を圧迫する「保険貧乏」という言葉もよく耳にしますよね。それぞれの契約内容を把握して、ライフステージに合わせて見直すことも必要です。保険と貯蓄をバランスよく管理していきましょう。

【ご参考】生命保険に関する全国実態調査とは

生命保険文化センターが1965年から3年ごとに調査を行っている「生命保険に関する全国実態調査」。一般家庭の生命保険加入状況を中心に、老後生活や万一の場合の生活保障に対する考え方などをまとめています。生命保険文化センターは1976年1月に財団法人として設立され、生活設計や生命保険に関する情報を提供しています。

今回の調査については、世帯員2人以上の一般世帯を対象とし、2018年4月5日から6月3日に調査が行われ、回収サンプルは3983件となっています。

なお、同調査では「民保(かんぽ生命を含む)」、「簡保」、「JA」、「県民共済・生協等」の4つの機関、またはこれらの機関が扱う生命保険商品の総称を「全生保」としています。
なかでも、民保やJAは高額なグループです。しかし、実は普通死亡保険金の平均値は近年減少傾向にあります。

【用語定義】

「民保」について
「民保」は民間の生命保険会社の略称です。

「かんぽ生命」・「簡保」について
いわゆる郵便局が扱う保険のうち、2007年10月の郵政民営化より前の簡易保険商品を「簡保」、それ以降のものを「かんぽ生命」として区別しています。「かんぽ生命」は基本的には「民保」の中に含まれています。また、「簡保」は現在は独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構が契約を管理しており、新規契約の募集は行っていません。

「県民共済・生協等」について
「県民共済・生協等」は、調査対象機関である「全国生活協同組合連合会」「日本コープ共済生活協同連合会」「全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済)」の3機関および及び商品の総称です。

その他
同調査の生命保険には、勤労者財産形成促進法に基づき取り扱われている財形年金(積立)保険、財形住宅貯蓄積立保険、財形貯蓄積立保険などは含まれていません。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部