ケミカルシューズのみならず洋菓子、真珠加工、日本酒といった神戸市の地場産業全体が市場縮小の影響を強く受けている面がありますが、震災で一気に落ち込んだ影響も否定できません。

②人口減少

神戸市は15年の国政調査から、政令指定都市の人口ランキングで5位の座を福岡市に譲り渡しています。その後の人口減少は著しく、同ランキング10位以内でもっとも減少率が高くなっています。

神戸市は特に北区や西区、須磨区といった郊外の人口減少が続いています。郊外の山を切り開いて団地を造成した神戸市ですが、団塊の世代の引退により既に団地の空き家が目立ち始めています。

さらに大阪市に人が吸い寄せられる形で、他の大都市に比べると人口減少ペースが速いです。神戸市は大都市の中でも人口減少が進んでおり、都市としての基礎体力が徐々に落ちている状態と言えます。

③限られたインバウンド消費の恩恵

関西圏では、大阪市と京都市は訪日外国人観光客によるインバンド消費の恩恵を強く受けています。京都市の観光地や大阪市の繁華街は休日のみならず、平日も訪日客で非常に賑わっています。