25日線を割り込み、方向感が出しづらい状況

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週末までは高値圏で小幅にもみ合いながらも、25日移動平均線付近で下げ止まるような動きでした。

ところが先週の週初には、そこから大きく窓をあけて下落しました。さすがに75日付近では止まりましたが、その後も窓を埋めるような動きにはなりません。むしろ、30日には大きな陰線で75日線も割り込むような動きとなりました。

31日には「往って来い」で75日線付近まで値を戻したものの、回復するまでには至っていません。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。ポイントとしては75日線を回復できるかどうか。現在、75日線は23,310円前後です。過去に売買が積み上がっているところで、このあたりから回復できないと、逆に上値抵抗線に変わってしまいます。

ここを回復できた場合の上値メドは、1月17日の24,115円、12月17日の24,091円あたりになります。

気になるのは移動平均線の形です。先週の値動きにより、5日線が25日線、75日線をともに上から下に抜けるデッドクロスが形成されました。また、昨今の値下がりにより、25日線が右下がりになり、75日線に近づいています。

このまま下落が続くと早ければ今週末にも25日線が75日線を上から下に向けるデッドクロスが形成される可能性があります。そうなると目線を下に持たざるを得ません。

まずは週初から、75日線を回復できるかどうかチェックしたいところです。

下原 一晃