少々区分けがややこしいのですが、この不開示アクティブETFが登場したことで、米国でもETFの種類が増えてきました。ざっと種類分けをすると以下のようになります。
- パッシブETF:SPDR S&P 500 ETF(残高:約34兆円)など
- アクティブETF:PIMCO Enhanced Short Maturity Strategy Fund(約1.6兆円)など
- 不開示アクティブETF:ActiveShares(ETFプラットホーム)など
1と2は従来型のETFと同じカテゴリーとなります。投資手法はパッシブ(指数連動)かアクティブ(指数非連動)になりますが、取引手法や開示方法は同じです。
図表は1〜3までのETFの違いを米国基準で表したものですが、従来のETFと不開示ETFの大きな違いは、“フロントランニング”が可能かどうかと“知的財産権”の保護機能の有無になります。
フロントランニングは競合他社の取引状況を知りながら、その他社に先んじて株式(有価証券)を買い付けることです。すなわち先回りですね。
パッシブETFであれば指数連動のため、先回りして株式を買ったとしてもポ-トフォリオの出来上がりは理論上同じになるはずですから、それほど影響はありません。しかしながら、従来のアクティブETFは日次での売買銘柄を開示しなければなりませんので、競合他社に売買の内容が知られてしまいます。