それまでは年3回広報誌発行が仕事でしたが、「子どもたちの様子をもっと保護者に伝えたい!」と、発行回数を年8回に増やしたのです。予算には限りがあるため、編集も印刷も業者は使わず、パソコンとプリンターを駆使して行うように変更しました。

「当人たちはノリノリでやってましたが、次の年度に就任した人は大変でした。それはそうです。年3回、業者を使っての簡単な仕事と思って入ってきたのに、倍以上の8回に増えている上に、全部手作業と言われたのですから…。仕事を増やすだけ増やして、あとよろしくっていうのはどうなんでしょうね…」

サークルのノリ

友人同士で同じ委員会に所属、ということもよくありますが、それが高じて「育児サークルのノリ」になるところもあったそうです。

ある年の女性ばかりが集まった委員会。委員長の提案で、メンバー全員が「ちゃん」づけで呼びあうというルールができていました。また、任期中に妊娠・出産した人や、家を購入した人がいたのですが、委員長が「お祝いをしなくちゃ」と、そのたびにプレゼント代を全員から徴収。大人のつきあいですから、一人数百円程度ですむものというわけにもいかず、一人当たり毎回1,000円単位での出費だったとか。

「仲良くなるのはいいと思いますが、PTAはお友達の付き合いとは違いますよね。そういうのは、どうなんでしょう…」

上司と部下

ある委員会の委員長さんは、「PTAは例えれば会社。私たちは同じ部署で働く仲間。委員長はいわば上司。みんなの前に立って、メンバーのことを全力で守ります」と口癖のように言っていました。