本調査では、生活満足度を「総合主観満足度」という数値で表しています。「現在の生活にどの程度満足しているか」について、0点から10点の11段階で回答してもらい、「全く満足していない」を0点、「非常に満足している」を10点として算出しました。

全サンプルの総合主観満足度の平均点は5.89で、国際連合が実施した世界幸福度ランキング『World Happiness Report 2019』の結果とも整合性が取れています。

【参考】
(※1)『満足度・生活の質を表す指標軍(ダッシュボード)』内閣府
「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書』内閣府
World Happiness Report 2019

年収別に見る総合主観満足度

内閣府の『満足度・生活の質に関する調査』によると、世帯年収別の総合主観満足度は年収2,000万円以上3,000万円未満でピークになり、これを超えると次第に下がることが明らかになりました。(グラフ「世帯年収別の総合主観満足度」参照)

世帯年収別の総合主観満足度(内閣府の資料をもとに編集部作)

とくに、総合主観満足度のアップ率が高いのが、「年収100万円以上300万円未満」と「年収300万円以上500万円未満」の境目です。平均年収は440万円なので、「人は平均的な年収に達するときに、満足度を大きく上げる」ともいえるでしょう

前出の国税庁の資料によると、年収2,000万円以上の割合はわずか0.6%にとどまっています。つまり、多くのサラリーマンは「年収が上がるほど生活満足度も上がる」範囲に含まれているのです。

生活満足度に影響するもの

世帯年収2,000万円~3,000万円で総合主観満足度が頭打ちになること以外にも、内閣府が指摘している本調査のポイントがいくつかあります。

とくに、健康状態が良いほど総合主観満足度が高くなる点や、男性よりも平均給与が低い女性のほうが総合主観満足度が高い点は特徴的です。