また、証券会社でのデメリットというよりは、金への投資であることから生じるデメリットがあるので注意が必要です。
まず、金は日々価格が変動し、元本保証はありません。また金の取引市場は米ドルで動いているため、国内で売買するときの金の円価格は、為替の影響を受けることになります。
加えて、株式や投資信託の取引では、売買によって出た利益と損失を相殺することで利益にかかる税金を減らす「損益通算」ができます。1つの証券会社の特定口座(源泉徴収あり)の中でだけ取引を行っていれば、確定申告をする必要もありません。
しかし金の売却で得た利益は、株や投資信託で出したマイナスとは損益通算できません。給与などの他の所得と一緒に総合課税で計算されるため、確定申告も必要になります。これは銀やプラチナなどの取引でも同じです。
まとめ
金はもともと世界共通で価値が認められている安全資産として、“攻め”より“守り”に強い資産です。インフレによる貨幣価値の低下や世界情勢・経済環境の不安定なときに注目が集まりやすく、コツコツと長期投資していく「積立」というスタイルと、相性の良い投資対象だと言えます。
性格の異なる金融資産を組み合わせて持つことで、リスク分散を図るための選択肢としても、一考の価値があるのではないでしょうか。