「金(ゴールド)への投資」と聞いて、どんな金を思い浮かべますか。金貨? インゴット(金地金)? それとも金の宝飾品? いずれにせよ、金を投資のために買いに行くなんて縁がなさそう、と感じる人が多いのではないでしょうか。

実は、証券会社でも金への投資ができるのです。金ETFなど間接的に金に投資する金融商品はわりと知られていますが、一部の証券会社(主にネット証券になります)では「純金積立」も扱っています。

そこで、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などネット証券での純金積立には、どのようなメリット・デメリットがあるのかをみてみましょう(注)。

注:以下では、純金積立=毎月定額で金を買い付けていく「定額積立」として話を進めます。

純金積立のメリットは?

もっとも大きなメリットは、月々の最低積立金額が1,000円から可能という点でしょう。貴金属会社の場合は3,000円からなので、より少額から始めることができます。

また、先に挙げたネット証券3社では、従来の純金積立に付きものの「年会費」(口座維持費)が無料となっており、少額から積立を始めるビギナーにとってはこれもうれしいメリットです。

買付には購入金額に応じて数%の「購入手数料」がかかり、各社ごとに異なります。例えば2020年1月20日時点では、以下のようになっています。なお、売却手数料はかかりません。

  • SBI証券…2.0%(+消費税、以下同)
  • 楽天証券…1.5%
  • マネックス証券…2.5%

他にも「スプレッド」という一種の手数料があります。スプレッドとは小売価格から買取価格を引いた差額のことで、その差額は証券会社の利益となります。会社によってスプレッドは異なるので、純金積立を始めるときには金1gあたりのスプレッドをチェックしましょう。

会社により異なるこれらのコストと毎月の積立予定額から、総合的にコストを比較して、自分にとっていちばんおトクな証券会社に口座を開きたいですね。

証券会社で純金積立を行うデメリットは?

せっかく積み立てた「金」。その輝く現物を手元に置きたい(たとえ盗難防止に費用がかかっても!)と思うことがあるかもしれません。その可能性がありそうだったら、口座を開設しようとする証券会社が現物引き出しに対応しているか、どのような形態で引き出せるのかを事前にチェックしておきましょう。

また、証券会社でのデメリットというよりは、金への投資であることから生じるデメリットがあるので注意が必要です。

まず、金は日々価格が変動し、元本保証はありません。また金の取引市場は米ドルで動いているため、国内で売買するときの金の円価格は、為替の影響を受けることになります。

加えて、株式や投資信託の取引では、売買によって出た利益と損失を相殺することで利益にかかる税金を減らす「損益通算」ができます。1つの証券会社の特定口座(源泉徴収あり)の中でだけ取引を行っていれば、確定申告をする必要もありません。

しかし金の売却で得た利益は、株や投資信託で出したマイナスとは損益通算できません。給与などの他の所得と一緒に総合課税で計算されるため、確定申告も必要になります。これは銀やプラチナなどの取引でも同じです。

まとめ

金はもともと世界共通で価値が認められている安全資産として、“攻め”より“守り”に強い資産です。インフレによる貨幣価値の低下や世界情勢・経済環境の不安定なときに注目が集まりやすく、コツコツと長期投資していく「積立」というスタイルと、相性の良い投資対象だと言えます。

性格の異なる金融資産を組み合わせて持つことで、リスク分散を図るための選択肢としても、一考の価値があるのではないでしょうか。

【参考】
SBI証券
楽天証券
マネックス証券