確かに、その年を代表する料理を表彰するわけですから、次の年にブームが終わるのは当然なのかもしれません。しかし、“山高ければ谷深し”となっているものが少なからず見られるのは、残念の一言に尽きます。食文化の本筋から外れている気がするのは筆者だけでしょうか。

タピオカはジンクスを破れるか?

さて、タピオカはどうなるでしょうか。ご多分に漏れず、社会現象とまで言われたブームは去るのでしょうか。

1つ気になるのは、過去の受賞料理の多くは、「健康」や「美容」に何らかの形で関するものだったことです。「健康」「美容」は女性を中心に、昔から関心が非常に高いテーマですが、一時のブームで終わるものが多々ありました。食品で言えば、青汁やホルモン料理などがそうですし、健康器具も買ってそのまま放置という人が多いと思われます。

その点、タピオカは健康や美容に大きな関連性はないようです。そうすると、過去の事例に反してタピオカブームはまだまだ拡大するのでしょうか? 今後の推移を見守りたいと思います。

葛西 裕一