いかがでしょうか。どのくらい覚えていましたか? “そう言えば、そんな料理もあったな”と懐かしがる人も多いでしょうし、“え、そんな料理がヒットしたかな?”と、ほとんど忘れてしまった人もいるでしょう。
ただ、これら受賞料理は、その年を代表する人気グルメだったことは事実です。どれもネットの世界で大きな話題となり、これらを扱う料理店や販売店では一時的に品不足になったものも少なくありません。
しかし、現在はどうでしょうか。いわゆる“一発屋”で既に現存しなくなったものはないようですが、2015年受賞の「おにぎらず」はそれに近いものがあります。また、これら大賞受賞の料理は、まさしく、その年がピークで、それ以降は明らかに下降線を辿っているものが多いと言えましょう。
好意的な言い方をすれば、その後に安定した、広く認知されたとも言えますが、少なくとも、大賞受賞を契機に爆発的な市場拡大へ繋がっているとは言い難いものがあります。
「サバ」や「鶏むね肉」は一時的に品不足状態となったが…
例えば、わずか1年強前に2018年「今年の一皿」を受賞した「鯖」を思い返してみましょう。2018年、鯖はEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの必須脂肪酸を多く含み、健康効果も期待できるということで大ブームとなり、スーパーなどで缶詰(通称:鯖缶)が一時的に深刻な品不足となりました。