こうした個々の特性や苦手なことにしっかりと対応してくれるのも、特学ならではの良さだと感じています。

特学では「苦手なことは無理強いしない」「得意なことはどんどん伸ばす」という教育が行われているため、子どもが嫌がることを無理やり行わせるような行動が一切見られないのが印象的でした。

そんな風に、温かく見守られながら過ごした長男。2学期頃からは全校生徒での給食時間もストレスなく過ごせるようになり、給食の後は友達と外や体育館で楽しく遊ぶ時間も増えたと聞いています。

今でこそ「大人の目がなくても」安全に遊ぶことができるようになった長男ですが、保育園時代は副担任の先生がつきっきりで見ていないとすぐに手が出てしまっていました。

入学当初にそのことを相談すると、しばらくは業間や昼休み時間も長男の姿が見えるところに担任の先生を配置してくださり、友達とのトラブルにも迅速に対応できるように配慮してくださいました。

終礼〜下校

掃除の時間や終礼なども長男の気持ちを第一に考えてくれるスタイルは変わらず、強制することなく上手に社会性を身につけさせてくれようとする学校側の指導には本当に頭が下がる思いでいっぱいです。

「今日はみんなと一緒に終礼したよ〜」「掃除頑張ったよ〜」などと長男が話してくれる頻度もぐっと増え、小学校生活が充実していることをうかがわせてくれます。

また、特学の一角には畳コーナーが設備してあり、気持ちが高ぶったときにゆっくりと落ち着くことができるスペースも確保してあります。

給食を食べて眠たくなったら畳の上でごろ〜んとすることもあるそうで、いい気持ちの切り替え場所になっているとのこと。

集団登校はまだ難しい長男ですが、少人数でのんびりと歩くことができる下校は楽しいといっていて、近所の子どもたちとぺちゃくちゃおしゃべりをしながら歩いて帰ってきます。

そんな長男の姿を見ていると、「ゆっくりだけれど、確実に成長しているなぁ」としみじみ実感。
それもこれも、特学の「無理強いしない」「個々に合わせた教育を行う」というスタイルがあってこそだと強く実感しています。