ならばと、取り掛かったのが、各委員会の意義と目的、そして年間行事や手順をまとめたハンドブック作り。「これを保護者全員に配れば、活動の趣旨を理解してくれる人も増えてくれるはず…」と、仕事の合間や休日を使って、せっせと提案書を作りました。

しかし、いざできあがった提案書を役員会に諮ったところ、みなさんの反応はいまいち。校長先生も、PTA会長も「いや、非常にありがたいんですが…。うん、まあそういうものを刷る予算は…ありましたかね?」とずいぶん歯切れが悪い。他のメンバーの表情を見ても、みなさん、どうにも微妙な表情…。

結局、冊子の発行はうやむやになり、釈然としないDさんに、役員歴6年目のベテランのママさんがあとでこっそりと教えてくれました。

「過去にも何度かそういう方はいたみたいなんですよ。『目的とやりがいがあれば、絶対PTA活動は盛り上がる』とおっしゃって、案内を作るとか…。でも、まあどれもうまくいってないんですよね。みなさんが委員になりたがらないのは、多分、それ以前の問題なんじゃないかしら?

もう、やめるにやめられない!?

子どもが6年生のNさんが本部役員を引き受けたときのこと。本部役員と各委員長が参加する理事会にはじめて出席した際に、イベント委員会の席に、初老の男性が座っているのが目に入りました。

小学生の保護者にしては、おじいちゃんといっていいほどの年齢に見えます。「遅くに生まれたお子さんがいるのかしら?それにしては、見たことない顔ね…」と不思議に思っていると、隣にいたママさんが、こっそり耳打ちしてきました。