長時間労働の是正
日本は「労働時間が長い国」として世界的に知られ、過労死などの深刻な問題も起きています。このような状況を改善するため、政府は労働基準法を大幅に見直し「残業時間は原則月45時間まで」というルールを定めました。
さらに、残業割増賃金率いわゆる「残業手当」の割合を50%まで引き上げ、労働時間の状況を客観的に把握できるよう企業に義務づけています(1カ月に60時間を超える法定時間外労働が対象)。現状では大企業のみが対象となっていますが、2020年4月からは中小企業もこの法律が適用される予定です(適用が猶予・除外となる業務・事業あり)。
雇用待遇による格差や労働環境の改善
現在は給料や昇給、福利厚生の面など、正社員と非正社員(アルバイト、派遣社員など)の間には大きな格差があります。しっかりと成果を挙げているのにも関わらず、給与や手当の差が出ることもありますよね。この場合は、いわゆる「同一労働同一賃金」が具体的に動き始めるかもしれません。
また勤務時間を調節できる「フレックスタイム制」も働き方改革で拡充され、「雇用型テレワークの推進」「定年退職年齢の引き上げ」なども目標とされています。育児・介護・病気治療など、働く個人は多くの事情を抱えています。これによって仕事を諦めることも少なくないでしょう。しかし、これらの制度によって、労働環境の改善が進められる可能性があります。