ただ、現実的には、多くの世帯では、定年後に退職金があるであろうし、それまでに居住用不動産を保有している世帯も多いであろう。
現実的に知るぽるとの調査では60歳代では8割以上の世帯が持ち家となっている。老後2000万円問題を語るにあたって、ストックの概念が大きく欠落しているのである。
ただ、金融庁レポートでも全く無視しているというわけではない。
平均退職給付の過去からの金額の推移についても言及している。
その退職金についても、1997年から見えると2017年までの水準は年々減少傾向にあるが、そうはいっても大学・大学院卒(管理・事務・技術職)で1997万円と2000万円近くあることになっている。
また、高校卒では、2000万円はかけてはいるものの、1500万円以上はある状況となっており、すべての人がゼロから2000万円を用意しないといけない、ということでは必ずしもないであろう。
仮に定年までに住宅ローンを返済している世帯があるとすれば、その世帯は退職金はそのまま運用しながら老後資金にあてることができるわけである。先ほど大卒以上の退職給付の平均金額がほぼ2000万円であることに触れたが、その世帯には2000万円があることになる。
麻生太郎財務大臣も怒った金融庁レポート
今回の金融庁レポートに関して、麻生太郎財務大臣がメディアに対してえらく怒っていたシーンを見た方も多いかと思う。
著者
私たちは、保険会社・大手銀行・証券会社など金融機関での勤務経験を有したメンバーで構成する、株式会社モニクルリサーチ運営の『LIMO(リーモ)〜くらしとお金の経済メディア〜』のマネー編集部です。
三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子・株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵・SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか・日本生命保険相互会社出身の村岸理美などを中心としたメンバーで構成。それぞれが大手金融機関にて主にリテール・法人・富裕層向けの資産にまつわるアドバイス業務を経験。主に国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険の販売業務に従事し、トップセールスで多数の表彰歴を持つ人や、研修講師として年間100回超の登壇経験を持つ元研修講師なども在籍。
専門性の高いテーマで年間8000本以上の企画・執筆・編集・監修の実績があり、特に以下の分野を中心に、厚生労働省・金融庁・総務省などの官公庁の一次情報をベースに記事を企画・執筆・編集している。
【主な執筆分野】
公的年金制度(厚生年金保険・国民年金)、社会保障制度、相続・贈与・退職金、NISA・iDeCoなどの税制優遇制度、資産運用・資産形成・保険など
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メンバー全員が【1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)】【2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)】【CFP®資格】【一種外務員資格(証券外務員一種)】などの専門資格を保有し、実務から得た知識をもとに、複雑なお金の問題を「わかりやすく、正確に」伝えることに注力している。
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