大塚家具の正念場はこれから
お家騒動後の大塚家具の経営は決して褒められたものではありません。ただし過去の遺産の取り崩しにより、どうにか食いつなぐことはできた状態です。
ヤマダ電機傘下に入ることで新たに再建資金を手にする大塚家具ですが、社長続投の大塚久美子社長にとっては会社建て直しの最後の資金となります。ヤマダ電機が資本の過半数を取得した後、久美子社長に次はありません。
生活部門の強化を図るヤマダ電機にとって大塚家具との資本・業務提携は、当然ビジネス判断を踏まえてなされています。その中で大幅な赤字を解消できないままでの大塚社長の続投は、お手並み拝見、との意味合いがあると考えられます。
大塚家具の再建まで残された時間はせいぜい1〜2年でしょう。大塚家具はヤマダ電機の支援により再建に成功するのか、それとも再建に失敗して最後はヤマダ家具となってしまうのでしょうか? 今後の大塚家具の行方が注目されます。
石井 僚一