いつもより遅く起きてきたCちゃんの目はうっすらと赤くなっていました。泣いていたことは明らかですが、2人は何も言わず「おはよう」といつものように声をかけたそうです。その後、買ってもらったプレゼントを開けて遊ぶものの、去年のクリスマスとは全く違う雰囲気になってしまいました。

「このまま我が家のクリスマスイベントは淡々としたものになってしまうのだろうか」、とCちゃんのお母さんが考えていた時、思わぬ救いの手が表れたのです。

近所の女の子の「サンタさんが来た!」という言葉に泣き出すCちゃん

スーパーに行こうとエレベーターに乗ると、同じマンションに住む同い年のMちゃんとママがいました。Mちゃんは保育園に通っているのでなかなか一緒に遊ぶ機会はないものの、来年からは同じ小学校に通うのと明るく元気な子なので、Cちゃんも親しみを感じていました。

そのMちゃんが満面の笑みで「サンタさんがね、すっごく欲しかったおもちゃを持ってきてくれたの!」と教えてくれたのです。Mちゃんは立て続けに、Cちゃんに何をもらったか聞いてきました。

しかし、Cちゃんは答えることができません。下を向き、泣き出してしまったのです。その様子に驚いたMちゃん親子に「うちの子は今年サンタさんに頼んでいなかったので」と慌てて事情を説明しましたが、Cちゃんの前では詳しい話はできません。後でメールしますとその場を去り、Cちゃんとお母さんはいったん家に戻りました。