その友人は、子どもをしっかり見守っているタイプのママで、スーパーなどでも子どもだけで一人にさせたりはしないようなタイプ。よく、買い物中に子どもをお菓子売り場などで一人にさせている大人がいますが、彼女はそれとは正反対のタイプでした。

連れ去り未遂が起きたのは、おもちゃ売り場でのこと。その日も、友人は子どもを一人にすることなく、おもちゃを見て回る子どもの後ろをついて歩いていたそうなのです。子どもが隣のレーンへ行ったので一瞬だけ死角になって姿が見えなくなったらしいのですが、友人が隣のレーンへ行ったときには、すでに子どもの姿が消えていたそう…。

その時間はわずか数秒。話を聞いている私も、ゾッとして鳥肌が立ってしまいました。大声で名前を呼んでも返事がなく、すぐに店員さんに伝えて防犯カメラをチェックしてもらっても姿は見当たらないとのこと。

その日はちょうど友人の母(子のおばあちゃん)と一緒に買い物に行っていたそう。おばあちゃんがちょうど外へ見に行ったところ、汗だくで泣き叫ぶ子どもの姿が。その子の少し先に見知らぬ中年のおばさんがいて、足早に逃げていきました。どうやらそのおばさんに手を引っ張られ、連れ去られかけていたのです!

友人とおばあちゃんは、恐怖のあまり子どもを抱きしめながらその場からしばらく動けなかったそう。長時間ほったらかしにしたわけではなく、すぐ後ろからついて行ったにも関わらず起きてしまった連れ去り未遂の話を聞いて、身の毛もよだつ思いでした。

子どもが集まるようなお店には不審者が常駐している?

友人の連れ去り未遂事件を聞いたのは、私を含め計3人。その話を聞きながら、保育士をしている友人のA子が口を開きました。職業柄、子どもが連れ去られかけたおもちゃ売り場によく行くというA子。A子はそのおもちゃ売り場へ行くたび、いつも不審な男性を目にしていたと言うのです。