夫としては、主に自分が稼いだお金なのだからもう少し自由に使わせてほしい、という思いがあります。好きに使えるお金が増えることが仕事のモチベーションにも繋がる、という言い分もあるかもしれません。
一方、家計を管理する立場の妻からしてみれば、生活費や子どもの教育費などでカツカツの家計からさらに夫のおこづかいを捻出するなんて、「なんとかやりくりしているのに、何言ってるの!」と怒りたくもなるかもしれません。
ゲンナイ製薬㈱が2019年に行った「夫婦の収入と貯蓄額に関する調査」(既婚女性1,917人対象)によると、「夫婦の家計管理は主にどなたが行っていますか?」という問いに対して「妻」が45.2%、「共同」が38.8%、「夫」が16.0%となっています。半数近くの夫婦において、家計管理は「妻」1人で行っているようです。そしてこれが、問題を拗らせる原因になっていることがあるようです。
いくら『余裕がないのにおこづかいなんて増やせるわけないでしょ』と言われても、家計の内訳を把握していない夫には「どのくらい余裕がないのか」が分かりません。妻にしてみれば、日々懸命にやりくりして家計をまわしているのに、さらに支出を増やせだなんて非協力的な態度だ、という気持ちになってしまいます。けれどその「懸命なやりくり」の部分が、夫にはイマイチ具体的に伝わっていないのです。
そこで、夫婦で「家計を共有する」ということが大切になります。