宝くじを買う人は確率を錯覚している? それとも合理的な判断?

宝くじが人気なのは、「小さな確率は大きく感じる」という錯覚と、「夢を買う」という合理的な判断によるものだ、と久留米大学商学部の塚崎公義教授は考えています。

人は小さな確率を大きく感じる

宝くじは、期待値的には(当たる確率を考えれば)損な取引のはずです。客が払った購入代金から諸コスト等々を差し引いた残りが当選の賞金となるのですから。

それでも、宝くじは人気があります。現在発売中の年末ジャンボ宝くじも、売れ行き好調なようです。その一因は、人間の錯覚にあるのだと思います。

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人間は、非常に小さな確率は実際より大きく感じるもののようです。下の図のようなイメージでしょう。したがって、宝くじについても「絶対に当たらない」と考えるよりも「当たるかもしれない」と考える傾向にあるわけです。

しかも、当たった人のことは報道されますが、外れた人のことは報道されませんから、ますます「自分も当たるかも」と感じるわけですね。

同様のことは、飛行機事故に関しても言えるでしょう。非常に小さな確率なのですが、結構な確率で起きそうな感じがして、「飛行機に乗るのは怖い」と感じている人は多いようです。

事故が大きく報道されて、無事に到着した飛行機のことは報道されないので、それも影響しているのでしょうね。

参考記事

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
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(雑誌寄稿等)
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