小学生くらいだと、省略したり別の言葉でもじったりしてあだ名呼びすることはしばしばあります。Aちゃんの親御さんは、勝手に付けられたあだ名ひとつだけでも、エスカレートしていじめにも繋がってしまうことをどこかで心配していたのかもしれません。
そしてなによりも「人の名前を大切にする意味」についてしっかりと教えていたのではないかと思います。人の名前を大切にすることは、本人だけでなくその人の名前を名付けた人たちへの敬意でもある、と。
それは単純に「親を大切にしなさい」と言葉で説教されよりも、はるかに小学生でもわかりやすく親の大切さが実感できる教えなのではないでしょうか。Aちゃんの親御さんは、「人の名前を呼ぶ」という身近な行為がいかに重要なことかをしっかりと教えていたのでしょう。
年間読書100冊、そして小学校の先生へ
またAちゃんは小学生の時から本が大好きで、毎日のように学校の図書室で本を借りていたのが印象的でした。
本の裏表紙に貼ってあった「この本を今まで借りた人」の欄には、どの本を見てもAちゃんの名前が。学期が変わる直前の3月に行われていた、図書室の本を1年間で100冊以上借りた児童を讃える「年間読書100冊賞」も毎年もらっていたほどでした。