年末年始の帰省で多くなるのが同窓会。数十年ぶりに同級生と会うと昔の記憶が蘇りますよね。同級生と言うと、筆者には今でも鮮明に思い出す一人の女の子がいます。

小学校1年生で同じクラスになったAちゃん。進路がバラバラになった高校以降は疎遠になってしまいましたが、他の同級生と比べても小学生の時のAちゃんは忘れることができません。それは、彼女の家庭における教育方針が、小学生だった筆者には「え? なにそれ?」と驚くことばかりだったからです。

Aちゃんが「タモリさん」と言い出したのはなぜか

Aちゃんを最初に「変わった子だなあ」と感じたのは、小学校2年生の時に友達数人でテレビ番組の話をしていた時でした。

「昨日の〇〇面白かったよねー」「××って格好いいよね」ととりとめもない話で盛り上がっていた時のこと。当時放送されていた「笑っていいとも!」の話になり、Aちゃんが「タモリさんってさー…」とさん付けで呼んだのです。

筆者たちが「え? タモリと知り合いなの?」と驚いていたところ、Aちゃんは「ううん。親に『目上の人には必ずさん付けをしなさい」と言われているから』と返答。身近な人だけでなく自分よりも年齢が上の人には、さん付けを徹底するというのがAちゃんの親御さんの教育だったのです。

恥ずかしながら当時の筆者は、この時のAちゃんとの会話で初めて「目上」という言葉を知りました。