Aさん曰く、「動画でも音楽でも、無料の世の中になってきて、手数料を払うことに対して抵抗感が出てきた。世の中で手数料を取るビジネスをしている人は、証券会社でなくても苦しいはず。米国でも証券会社の取引手数料ゼロ化が始まっていて、この先経営が難しくなる」と言います。

とはいえ、「引受などは、まだ対面証券が圧倒的に強い」と語っており、個人投資家に人気のIPO(新規上場銘柄)やTOB(公開買い付け)などでは現在も対面証券が優位とのことでした。

小口化が進行、「貯蓄から投資へ」の流れが強まる

一方、ネット証券勤務のBさんは、「最近は小口化が進行している」と語ります。「これまでずっと貯蓄から投資への流れがうまくいっていないと感じていたが、最近になってようやく国民の投資に対する興味が強まってきたように感じる」とのこと。

ネット証券では小口化が進み、これまで客層として少数派だった「女性」や「20代~30代の若者」が増えてきたと言います。

「貯蓄から投資へ」と言われてはきたものの、「貯金」が大好きな日本人にはなかなか投資がなじまず、いまだに国民の多くは投資より貯金に関心がある状況。しかし、一部の若者や女性は投資に興味が向いてきたのではとBさん。

最近では女性向けのセミナーを開催しても毎回満員だそうで、参加者の中には友達連れの20代と思われる若い参加者が増えているようです。