7. iDeCoの節税効果に関するよくある質問
7.1 iDeCoの節税効果は年収で決まりますか?
iDeCoの節税効果は、年収そのものではなく、課税所得や所得税率によって変わります。たとえば、以下のような控除が適用されれば、課税所得が変わるため節税額も異なります。
- 給与所得控除
- 基礎控除
- 社会保険料控除
- 配偶者控除
- 扶養控除
まずは自分の年収から、おおよその課税所得と税率を確認してみましょう。
7.2 年収200万円でもiDeCoの節税効果はありますか?
年収200万円前後の場合でも、本人に所得税や住民税所得割が課税されていれば、iDeCoの掛金控除による税負担軽減効果を受けられる可能性があります。
ただし、所得税や住民税所得割が少ない場合や各種控除によって課税所得が少ない場合などは、節税効果が十分に得られない場合もあります。
7.3 iDeCoとふるさと納税は併用できますか?
iDeCoとふるさと納税は併用可能です。ただし、iDeCoの掛金控除によって課税所得や住民税所得割額が下がると、ふるさと納税の寄附上限額が下がる場合があります。
iDeCoを始めた年や掛金を増やした年は、ふるさと納税の上限額を改めて確認しましょう。
7.4 iDeCoの節税効果で社会保険料も安くなりますか?
会社員や公務員の健康保険料・厚生年金保険料は、給与などの報酬にもとづいて決まります。そのため、iDeCoの掛金を所得控除したことによって、会社員や公務員の社会保険料が直接下がるわけではありません。
とくに、国民健康保険料などは自治体によって算定方法が異なるため、加入する健康保険の運営団体の案内や通知をよく確かめるようにしましょう。
8. 【まとめ】節税効果は人(課税所得)により異なる。家計の状況も含めて確認を
iDeCoの節税効果は、掛金が全額所得控除の対象になることで生じるものです。年間の税負担軽減額は、以下の計算式で確かめましょう。
- 年間掛金額×(所得税率×1.021+住民税率10%)
節税効果は年収だけではなく、課税所得や各種控除、所得税率によって変わります。所得税や住民税所得割がかからない人は、所得控除による節税効果を受けにくい点にも注意が必要です。
2026年12月分の掛金からは拠出限度額が引き上げられ、会社員は月6万2000円、自営業者などは月7万5000円まで拠出できるようになります。最新の情報は、公的機関の公式サイトもあわせて確認しておきましょう。
iDeCoは老後資金をつくるための制度であり、税制優遇はあくまで制度上の特徴のひとつです。制度を活用する際は、節税できる額だけでなく、家計の状況や運用期間、将来必要になる資金、受取時の税金などもあわせて確認しましょう。
参考資料
- 国税庁「個人の方に係る復興特別所得税のあらまし」
- iDeCo公式サイト「iDeCo(イデコ)をはじめるまでの4つのポイント」
- iDeCo公式サイト「制度改正について」
- 厚生労働省「iDeCoの概要」
- 厚生労働省「2025年の制度改正」
- 厚生労働省「2026年12月からiDeCoがパワーアップ! 制度改正の3つのポイント」
- 国税庁「No.1135 小規模企業共済等掛金控除」
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」
※本記事は2026年7月28日にLIMO&FPで公開した記事を再編集しています。掲載している金額や金利などの情報は、すべて執筆時点(2026年11月)のもので、変更される可能性があるため、最新情報は必ず各公式サイト等でご確認ください。
中沢 新