5. ドラフト1位の契約金、翌年にかかる税金は?1億円なら約1001万円を翌年に納める
総務省「個人住民税」によると、住民税の所得割の税率は原則10%で、前年の1月1日から12月31日までの所得で計算されます。都道府県や市町村が自らの判断で税率を定めているため、住んでいる地域によって異なる場合があります。所得割は所得の大きさにかかわらず同じ税率(比例税率)のため、所得税の平均課税のような負担をならす計算はありません。
契約金1億円なら、翌年に約1001万円の住民税がかかります。受け取った年のうちに、確定申告で追加して納める分(平均課税を使う場合は約623万円、使わない場合は約2073万円)と、翌年の住民税の分を分けておく考え方もあります。
6. 【検証】試算から見えること:所得税等の割合は約41%から約27%に下がる
試算で目立ったのは、平均課税による差の大きさです。契約金1億円にかかる所得税等の割合は、平均課税を使わないと約41%、使うと約27%でした。住民税を含めた負担の割合では、約51%と約37%です。
一方、受け取るときの源泉徴収は平均課税を前提にしていないため、1億円なら約2032万円が差し引かれます。平均課税を使うと確定申告での追加は約623万円にとどまり、5000万円なら逆に戻ってくる計算です。
平均課税は自動では当てはめられず、確定申告で選ぶ必要があります。要件に当たるかどうかも含めて、税務署や税理士に確かめながら手続きを進めることになります。
7. まとめ
ドラフト1位の契約金は、受け取るときに源泉徴収され、1億円なら約2032万円が差し引かれます。試算では、臨時所得の要件を満たして平均課税を使えば、翌年の住民税を含めても手元に約6345万円が残り、使わない場合の約4895万円より約1450万円多くなる計算です。
契約金1億円の場合、住民税は翌年に約1001万円かかります。大きな金額を一度に受け取る年は、確定申告と翌年の住民税まで見通しておきたいところです。
※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。実際の税額は、契約金の支払い時期や分割の有無、年俸などほかの所得、必要経費、社会保険料などによって異なります。平均課税の要件に当たるかを含め、詳しくは税務署や税理士にご確認ください。
参考資料
- 国税庁「No.2810 専属契約等で支払う契約金」
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」
- 国税庁「No.1199 基礎控除」
- e-Gov法令検索「所得税法施行令」(第8条)
- e-Gov法令検索「所得税法」(第90条)
- 総務省「個人住民税」
塚本 奈津子