6. 【数字から見えること】検証:シニア向けマンションは「月約2万5000円+サービス費」と「介護の受け方」を分けて確かめる

分譲マンションの管理費と修繕積立金の平均を足すと月2万4557円で、今の平均額が続けば年約29万5000円、10年で約295万円です。シニア向けの物件では、これに物件ごとのサービス費が加わります。

この平均は分譲マンション全体の値で、シニア向けの物件だけを集計したものではありません。駐車場使用料などからの充当額を含む総額で見ると月3万481円で、数え方によって約5900円の違いがあります。物件の重要事項の説明や管理規約で、実際の額を確かめる必要があります。

家計の中では、平均の合計は65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出の約9.3%に当たります。ただ、2つの調査は対象がそろっていません。住み替えを考えるときは、今の住居費と、住み替えたあとの管理費・修繕積立金・サービス費の合計を、同じ1か月の単位で並べてみると比べやすくなります。

介護が必要になったときの扱いは、住まいの種類で前提が違います。サ高住は状況把握と生活相談が必須で、有料老人ホームは類型で介護の担い手が決まっています。シニア向け分譲マンションは、そのどちらとも違い、物件ごとのサービスで決まります。

住み替えの前には、毎月の費用の内訳と、介護が必要になったときに受けられるサービスを1つずつ書き出し、物件の説明や契約の書面と照らし合わせておくと、住んだあとの見通しが立てやすくなります。

7. まとめ

シニア向けの分譲マンションは、法律上は一般の分譲マンションと同じ位置付けです。管理費と修繕積立金は分譲マンションの平均で合計月2万4557円で、シニア向けの物件ではこれに物件ごとのサービス費が加わります。介護の人員・設備の基準はなく、サ高住や有料老人ホームとは介護が必要になったときの扱いが違います。

契約の前には、管理規約や重要事項の説明で毎月の費用の内訳とサービスの中身を確かめ、介護が必要になったときの扱いを販売会社や管理会社にたずねておきましょう。介護保険のサービスの使い方は、住む予定の市区町村の窓口で相談できます。

※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。実際の管理費・修繕積立金・サービス費は物件ごとに異なります。サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームの基準は、国土交通省・厚生労働省・お住まいの自治体の最新の情報でご確認ください。

参考資料

塚本 奈津子