5. 検証:リフォーム代の贈与税は、工事の契約より前に「特例の要件」と「相続まで含めた扱い」を確かめておく

試算では、同じ約759万円でも、非課税の特例を使えるかどうかで贈与税は約104.7万円から0円まで開きました。差を生むのは金額ではなく、工事の内容、家の名義、床面積、申告の期限といった要件です。

これらの要件の多くは、工事を頼む前でなければ整えられません。証明書類を出せる工事か、家の名義は誰か、翌年3月15日までに工事を終えて住めるか(または同日後遅滞なく住める見込みか)は、契約の前に確かめておきたいところです。

資産運用の考え方でも、お金を「いつ・誰に・どの形で」移すかは、その後の税金の扱いとあわせて決めておきたいところです。贈与も同じで、非課税の特例、暦年課税、相続時精算課税は、相続のときの扱いまで含めて違いがあります。

非課税の特例は令和8年12月31日までの贈与が対象です。年内に親から援助を受けてリフォームを考えている場合は、お金の受け取り方と払い方を決める前に、要件に当てはまるかを所轄の税務署や税理士に確かめておくと、判断しやすくなるかもしれませんね。

6. まとめ

親から受け取ったリフォーム代のお金には贈与税がかかることがあり、親が業者に直接払った場合も対象になることがあります。親から受け取ったお金を子が業者に払う形で住宅取得等資金の非課税の特例を使えれば、省エネ等住宅は1000万円まで、それ以外は500万円まで贈与税がかかりません。

ただし、特例には工事費100万円以上などの要件と、翌年3月15日までの申告があります。相続時精算課税を選ぶ場合は、相続のときの加算まで考えることになります。工事の契約の前に、所轄の税務署や税理士に確かめておくと安心です。

※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。実際の贈与税の額や特例が使えるかどうかは、工事の内容や証明書類、ほかの贈与の有無などによって変わります。詳しくは所轄の税務署や税理士に確かめておくと安心です。

参考資料

安達 さやか