4. 検証:退職祝いの旅行は「どこまでの費用を贈るか」で1人あたりの額が約2倍違う

試算では、交通費と宿泊費だけを贈る場合のきょうだい1人あたり約4.2万円と、平均の旅行代をすべて贈る場合の約8.6万円とで、約2倍の差がありました。旅行単価には、飲食費や買物代、娯楽の費用まで含まれているためです。

同じ調査では、2025年に観光・レクリエーション目的の宿泊旅行をした人の割合は、60代の男性で約50%、女性で約52%でした。旅行そのものをプレゼントする場合は行き先や宿の好みを先に聞いておくと、予算を決めやすくなります。

また、平均の値は、遠方への旅行や長めの滞在も含めた全体の平均です。1泊の旅行(全年代)の約5.7万円との差を見ると、泊数を1泊にするか2泊にするかが、総額を左右する大きな分かれ目になると読めます。

きょうだいの間で収入や家計の状況が違うときは、交通費と宿泊費のように「何の費用を誰が持つか」で分ける方法もあります。金額を均等に割る方法と、費用の中身ごとに分ける方法の両方を並べてから決めると、それぞれの負担の額が見えやすくなります。

5. まとめ

退職祝いに旅行を贈る予算を決めたい場合、旅行単価から考えるのも1つの方法です。60代の観光の宿泊旅行の平均で試算すると、両親2人分は約17.2万円、きょうだい2人で割ると1人約8.6万円で、交通費と宿泊費だけなら1人約4.2万円でした。

贈与税の扱いは、国税庁の案内に書かれています。金額が大きくなり、現金で渡すか旅行で贈るかで迷うときは、贈る前に税務署などに確かめておきましょう。

※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。実際の旅行の費用は行き先・時期・宿によって変わります。贈与税の扱いは、国税庁の案内や税務署でご確認ください。

参考資料

塚本 奈津子