4. 認定証が引き続き必要になる主なケースは4つ
マイナ保険証が広がっても、協会けんぽや自治体の案内では、認定証の事前申請が必要な場面が残っています。公開されている案内をもとに、主なケースを4つ整理しましょう。このほか、協会けんぽにマイナンバーを登録していない場合も、医療機関等で支払う前の申請が必要とされています。
4.1 1.オンライン資格確認を導入していない医療機関を受診する
協会けんぽは、オンライン資格確認を導入していない医療機関等を受診する場合などに、認定証を事前に申請して窓口に提出するとしています。文京区の国民健康保険の案内でも、同様の場合は認定証の提示が必要です。導入の有無は、医療機関に直接確認するよう案内されています。
マイナ保険証を持っていても、受診先が未導入なら認定証が必要です。
4.2 2.資格確認書で受診し、加入先が認定証を求めている
協会けんぽでは、資格確認書で受診する場合は認定証を併せて提出します。70歳以上で現役並みⅠ・Ⅱの人は、資格確認書、高齢受給者証、認定証の3点が必要です。
加入先によっては、資格確認書でも情報提供への同意で足りる場合があります。医療機関がオンライン資格確認で限度額情報を確認できれば、認定証が不要になる取扱いもあるため、ご自身の保険者の案内を事前に確認しておきましょう。
4.3 3.低所得者に該当する
協会けんぽの案内では、マイナ保険証を利用できるかどうかにかかわらず、低所得者に該当する場合は、「限度額適用・標準負担額減額認定証」の手続きが必要とされています。入院時の食事代の減額などに関わるとみられますが、詳しくは加入先の保険者に確認してください。
低所得の区分に当たる人は、マイナ保険証を使う場合でも、手続きの要否を保険者に確認しておきたいところです。
4.4 4.直近12か月の入院が91日以上で、食事代の減額を受ける
文京区の国民健康保険の案内では、申請月を含めた直近12か月の入院日数が91日以上で、食事療養費が減額の対象になる場合は、引き続き認定証の提示が必要です。食事療養費の減額は低所得の区分が前提とみられ、3に当たる場合と重なる可能性があります。長期入院が見込まれる場合は、早めに保険者へ確認しておくと安心です。
5. 窓口で上限までにならない費用と、後から申請が必要な場合
窓口で上限までにならない費用と申請が必要な場合3/3
出所:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット」、協会けんぽ「医療費が高額になりそうなとき(限度額適用認定証等)」をもとにLIMO編集部作成
マイナ保険証や認定証を使っても、窓口の支払いがすべて上限までに収まるわけではありません。入院時の食費や差額ベッド代は、高額療養費制度の自己負担限度額の対象に含まれず、別に負担することになります。
協会けんぽの案内によると、窓口での軽減は医療機関・薬局ごと、入院・外来別に適用される仕組みです。70歳未満の人は、同じ月に複数の医療機関等で自己負担額がそれぞれ21000円以上になり、限度額を超える場合に、「高額療養費支給申請書」の提出が必要とされています。70歳以上は合算の扱いが異なるため、加入先の保険者に確認してください。複数の医療機関にかかった月は、窓口で上限までにならず、後から申請する可能性がある点が盲点です。
協会けんぽの案内では、外来で認定証を月の途中で提示した場合、当月中の分はさかのぼって適用され、窓口で精算できることがあるとされています。精算できない場合は、後日、高額療養費の支給申請が必要です。翌月に提示した場合は、前月以前にはさかのぼりません。
6. まとめにかえて|受診前に、保険証の種類と医療機関の対応を確認
マイナ保険証をオンライン資格確認を導入している医療機関等で使えば、認定証の事前申請をしなくても、窓口の支払いは月の上限額までになります。外来でも同じ仕組みを使えるのが、ポイントです。
資格確認書で受診する場合は、医療機関のオンライン資格確認での確認状況や、加入先の保険者の案内によって、認定証が必要かどうかが分かれます。低所得者に当たる場合や長期入院の場合は、マイナ保険証を使っていても認定証が必要なケースがあるため、注意しましょう。
高額療養費制度や認定証の取扱いは、保険者や所得区分によって異なります。入院や手術の予定があるときは、受診の前に、協会けんぽ・健保組合・市区町村の国保など、ご自身が加入している保険者と医療機関に最新の運用を確認してください。国民健康保険料の滞納などで扱いが異なる場合もあるため、市区町村にも確認しておくと安心です。支払いが不安な場合は、医療機関の相談窓口や加入先の保険者にも相談できます。