6. 生活保護を受けている間は、国民健康保険や後期高齢者医療の加入者から外れる

国民健康保険法と高齢者の医療の確保に関する法律では、生活保護を受けている世帯に属する人を、国民健康保険と後期高齢者医療の加入者から外しています。保護を停止されている世帯は、この扱いの対象外です。

保護を受けている間の医療は、生活保護の医療扶助で受けます。医療扶助は医療機関へ直接支払われるため、本人が窓口で支払う負担はありません。

6.1 生活保護が始まったら、国民健康保険をやめる届出を14日以内に出す

千葉市は、国民健康保険に加入している人が生活保護を受けるようになったときは、14日以内に国民健康保険をやめる届出をするよう案内しています。必要なものは、生活保護開始決定通知書と、持っている人は資格確認書です。

保険料の計算を担当していた頃も、加入や脱退の届出が遅れると、保険料をさかのぼって計算し直すことになりました。通知を受け取る本人にとっても、金額が何度も変わるのは分かりにくいものです。

7. 生活保護が終わったら、国民健康保険への加入は14日以内に届け出る

生活保護が廃止されると、国民健康保険や後期高齢者医療の加入者に戻ります。千葉市は、生活保護を受けなくなって国民健康保険に加入する場合も、14日以内に届け出るよう案内しています。

7.1 国民健康保険の加入の届出が遅れると、保険料は最高2年さかのぼる

千葉市は、届出が遅れると、保険料は国民健康保険の資格が発生したとき(生活保護を受けなくなったとき)までさかのぼって、最高2年間分を支払う必要があると案内しています。届出の前日までの医療費は全額自己負担になるとも示しています。

保護が終わる日が分かった段階で、国民健康保険の窓口に行く日を決めておくと、手続きの漏れを防げます。

7.2 国民健康保険の加入の届出に必要なもの

千葉市の案内では、生活保護を受けなくなって国民健康保険に加入するときに、次のものが必要です。

  • 生活保護廃止決定通知書
  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)
  • 保険料を口座振替にする場合は、金融機関のキャッシュカード

マイナ保険証を持っていない人には、届出のあと資格確認書が世帯主あてに郵送されます。千葉市では、届くまでに2〜4日程度かかるとしています。

75歳以上の人は、国民健康保険ではなく後期高齢者医療の手続きになります。福岡市は、生活保護を受けなくなったときの後期高齢者医療の届出に、保護廃止決定通知書を求めています。

8. 生活保護が終わる前に、福祉事務所と国民健康保険の窓口で確かめたいこと

手続きの窓口は、生活保護が福祉事務所、国民健康保険と後期高齢者医療が市区町村の担当課と分かれています。保護が終わる前に、次の点を確かめておくと落ち着いて動けます。

  • 福祉事務所:保護が廃止される日と、生活保護廃止決定通知書を受け取る時期
  • 市区町村の国民健康保険の窓口:加入の届出に必要な書類と、届出ができる場所
  • 市区町村の国民健康保険の窓口:保険料の納め方と、最初の納期

75歳以上の人は、後期高齢者医療の担当窓口で同じ点を確かめておきましょう。届出先や必要書類は市区町村によって異なることがあるため、住んでいる市区町村の案内を確認してください。

9. まとめ

2024年7月31日時点で生活保護を受けていた162万6840世帯のうち、受給期間が10年以上の世帯は41.3%でした。平均の受給期間は全体で114.1か月、高齢者世帯では131.4か月です。

保護費の額は、世帯の最低生活費と収入の差で決まります。生活保護を受けている間は国民健康保険と後期高齢者医療から外れ、医療は医療扶助で受けます。

保護が終わったときは自分で加入の届出が必要になるので、廃止の日が分かったら早めに市区町村の窓口へ相談してみてください。生活保護そのものの相談は、住んでいる地域を所管する福祉事務所の生活保護担当で受け付けています。

参考資料

太田 彩子