3. 65歳以上の単身無職世帯の家計は、2025年平均で毎月2万9980円の不足
総務省の「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯の1か月の家計は次のとおりでした。
- 実収入:13万1456円(うち社会保障給付12万212円)
- 非消費支出(税金・社会保険料):1万2990円
- 可処分所得:11万8465円
- 消費支出:14万8445円
- 不足分:2万9980円
不足分は、消費支出14万8445円から可処分所得11万8465円を引いた額です。実収入の91.4%を社会保障給付が占めていることがわかりますね。
家計調査の数字は、生活保護を受けていない世帯も含めた平均です。生活保護の最低生活費とは計算の仕方が違うため、そのまま比べるものではありません。
4. 生活保護の生活扶助基準額、北九州市の例では68歳の単身で月7万5350円
生活扶助の基準額は、年齢や世帯の人数、住んでいる地域によって変わります。たとえば北九州市では、2026年10月からの生活保護基準の見直しにあわせて、世帯類型ごとの生活扶助基準額の例を公表しています。
【2025年10月 → 2026年10月】
- 一人暮らし高齢者世帯(75歳):6万8820円 → 6万8980円
- 一人暮らし高齢者世帯(68歳):7万4350円 → 7万5350円
- 夫婦高齢者世帯(68歳・65歳):11万9470円 → 12万1470円
- 母子2人世帯(30歳・4歳):11万8290円 → 12万290円
- 夫婦と子1人世帯(32歳・29歳・4歳):14万9940円 → 15万2940円
2026年10月から1年間、生活扶助の特例加算は1000円引き上げられ、1人あたり月額2500円になりました。北九州市が示した例の額には、障害者加算や母子加算、児童養育加算などの加算は含まれていません。
5. 生活保護を受けている期間、10年以上の世帯は41.3%
被保護者調査(年次調査)では、生活保護を受け始めてから調査時点までの期間も、世帯ごとに集計しています。2024年7月31日時点の受給期間の分布と、世帯類型ごとの平均を見ていきましょう。
5.1 生活保護の受給期間別の世帯数
- 6か月未満:9万4619世帯
- 6か月~1年未満:8万4452世帯
- 1年~3年未満:24万7813世帯
- 3年~5年未満:18万590世帯
- 5年~7年未満:14万9796世帯
- 7年~10年未満:19万8103世帯
- 10年~15年未満:32万6471世帯
- 15年以上:34万4944世帯
- 不詳:52世帯
10年以上15年未満が20.1%、15年以上が21.2%で、合わせて41.3%でした。一方で、受け始めてから1年未満の世帯も17万9071世帯(11.0%)あります。
5.2 生活保護の平均受給期間は世帯類型によって違う
- 全体:114.1か月
- 高齢者世帯:131.4か月
- 障害者・傷病者世帯:104.2か月
- その他の世帯:78.3か月
- 母子世帯:73.4か月
平均の受給期間は、受給期間が不詳の世帯を除いて計算されています。全体の114.1か月は、およそ9年6か月です。
受給期間が10年以上の世帯の割合も、世帯類型で差があります。高齢者世帯は90万8466世帯のうち48.8%、障害者・傷病者世帯は39万5387世帯のうち37.1%でした。その他の世帯は26万4605世帯のうち25.5%、母子世帯は5万8382世帯のうち22.9%です。
ここからは、国民健康保険の保険料を計算していた元自治体職員の立場から、生活保護が始まるときと終わるときに必要な医療保険の手続きを確認します。
国民健康保険の保険料を計算していた頃、生活保護が始まった世帯は加入者から外れるため、保険料を計算し直していました。保護が終わったときも、国民健康保険への加入は自分で届け出る必要があります。
