生活保護を受け始めたあと、その暮らしがどのくらい続くのかは、受けている本人だけでなく家族にとっても気になるところです。
厚生労働省の「被保護者調査(年次調査)」2024年度の結果では、2024年7月31日時点で生活保護を受けていた162万6840世帯のうち、保護を受け始めてから10年以上たつ世帯が67万1415世帯ありました。全体の41.3%にあたります。
この記事では、世帯類型ごとの受給期間とあわせて、生活保護の保護費の決まり方と、65歳以上の単身無職世帯の家計の平均を確認します。
1. 生活保護を受けている162万6840世帯、高齢者世帯は55.8%
2024年度の被保護者調査(年次調査)で、2024年7月31日時点で生活保護を受けていた世帯を世帯類型別に分けると、次のとおりです。割合の母数は、受給期間の集計に使われている162万6840世帯です。
- 高齢者世帯:90万8466世帯(55.8%)
- 障害者・傷病者世帯:39万5387世帯(24.3%)
- その他の世帯:26万4605世帯(16.3%)
- 母子世帯:5万8382世帯(3.6%)
半数を超えるのは高齢者世帯です。次いで障害者・傷病者世帯が4分の1ほどを占めています。
2. 生活保護の保護費は最低生活費と収入の差額で決まる
生活保護の保護費は、厚生労働大臣が定める基準で計算した最低生活費と、世帯の収入を比べて決まります。収入が最低生活費に届かない場合に、その差額が保護費として支給されます。
ここでいう収入には、働いて得た収入のほか、社会保障給付や親族からの援助なども含まれます。
2.1 生活保護の扶助は8種類
厚生労働省は、生活保護の扶助を暮らしの費用ごとに次の8種類に分けて示しています。
- 生活扶助:食費・被服費・光熱費などの日常生活費。年齢別・世帯人員別に算定し、冬季加算もある
- 住宅扶助:家賃など。定められた範囲内で実費
- 教育扶助:学用品費など。定められた基準額
- 医療扶助:医療費。医療機関へ直接支払われ、本人の負担はない
- 介護扶助:介護費。介護事業者へ直接支払われ、本人の負担はない
- 出産扶助:出産費。定められた範囲内で実費
- 生業扶助:就労に必要な技能を身につける費用など。定められた範囲内で実費
- 葬祭扶助:葬祭費。定められた範囲内で実費
2.2 生活保護の相談と申請は福祉事務所で受け付けている
生活保護の相談と申請は、住んでいる地域を所管する福祉事務所の生活保護担当が窓口です。市(区)部では市(区)が、町村部では都道府県が福祉事務所を設けています。