4. これから注文住宅を建てる人が、土地と間取りで見直したいこと

夫婦の後悔は、どれも建てる前の打ち合わせでは想定しきれなかった、暮らしの変化から生まれていました。注文住宅の土地と間取りを決める前に見直したい点を、3つに分けて整理します。

4.1 土地は「10年後の家族の行動範囲」で見る

土地を探すときは、いまの通勤や買い物の便利さに目が向きがちです。

子どもがいる家庭では、10年後に子どもが通う学校や塾、習い事の場所まで、どうやって移動するかを考えておくと判断の材料が増えます。

駅やバス停までの距離だけでなく、電車やバスの本数、帰りの時間帯の便も、実際に歩いて確かめておくと安心です。

国の調査で不満の上位に入った「職場からの距離」と「交通の利便性」も、立地にかかわる項目です。建物はあとからリフォームできても、立地は変えられません。

4.2 間取りは「物と家電が増える前提」で決める

玄関の収納やコンセントは、入居した時点の暮らしに合わせて決めると、あとから足りなくなりやすい部分です。

子どもの成長で靴や習い事の道具が増えることや、キッチン家電が増えることを見込んで、余裕を持たせておく考え方があります。

ただし、収納やコンセントを増やせばその分の費用がかかり、収納を広げれば居室の広さとの兼ね合いも出てきます。予算と照らし合わせながら、どこを優先するかを家族で話し合っておくことが大切です。

4.3 ベランダなど「あって当然」と思いがちな設備も、本当に必要かを考える

ベランダは当たり前に付けるものと考えがちですが、夫婦の家ではランドリールームがあり、洗濯物を干す場所として使っていませんでした。

使わない設備は、掃除や手入れの手間だけが残ります。

一方で、布団を外に干したい家庭や、外に出られる場所がほしい家庭では、ベランダがあると便利です。家族の暮らし方に合わせて付けるかどうかを決めると、後悔を減らせます。

5. まとめ:注文住宅は「建てたあとの暮らしの変化」まで見て決める

国土交通省の令和7年度住宅市場動向調査では、注文住宅を建てた世帯の不満の1位が「価格(予定より高くなった)」で、36.1%でした。土地を購入して新築した世帯の購入資金は平均7646万円で、令和3年度調査から約1.5倍になっています。

滋賀県で建てた40歳代の夫婦は、建てた時期には満足しながらも、立地や玄関の収納、キッチンのコンセント、ベランダに後悔を感じていました。

費用が上がっているいまは、予算の上振れに備えるだけでなく、10年後の暮らしの変化まで考えて土地と間取りを決めることが大切です。気になる点は契約の前に住宅メーカーや工務店の担当者に相談し、図面の段階で確かめておきましょう。

参考資料

LIMO編集部家計解説班