5. 受け取るうえで押さえておきたい注意点が3つある

児童手当は所得制限がなくなり、対象が広がりました。その分、これまで対象外だった人が申請していないケースもあります。

5.1 申請しなければ支給は始まらない

児童手当は、市区町村への認定請求が必要です。出生届を出せば自動的に始まるものではありません。

とくに、2024年10月の拡充で新たに対象になった高校生年代のみを養育している世帯や、所得制限で対象外になっていた世帯は、あらためて申請が必要だった場合があります。まだ受け取っていない場合は、市区町村の窓口で確認しておきましょう。

5.2 第3子以降のカウントには確認が要る

第3子以降にあたるかどうかの数え方は、単純に「3人目の子」とは限りません。

児童および児童の兄姉等のうち、年齢が上の子から数えて3人目以降が対象になります。上の子が大学生年代であっても、経済的な負担をしていることなど一定の要件を満たせばカウントに含まれる場合があります。該当しそうな場合は、必要な書類を含めて窓口で確認することになります。

5.3 住所や振込口座が変わったら届出が必要になる

転居や口座の変更があった場合には、届出をしないと支給が止まることがあります。

また、単身赴任などで児童と別居している場合や、離婚に伴って養育者が変わった場合も、受給者を変更する手続きが必要です。世帯の状況が変わったときは、そのつど市区町村に確認しておきましょう。

6. 教育費は、児童手当だけでは足りない前提で考えたい

家計の相談では、児童手当を教育費の柱として考えているケースを見かけます。

0歳から高校生年代まで受け取り続けた場合の総額は、第1子・第2子であればおおむね200万円台になります。国公立大学の4年間の学費に届くかどうかという水準です。

つまり、児童手当を全額貯めても、それだけで大学の費用を賄えるとは限りません。手当を取り分けたうえで、家計から積み立てる分を別に用意しておくと、進路の選択肢を狭めずにすみます。

7. まとめにかえて

児童手当は、0歳から高校生年代までの児童を養育している人に支給される制度です。

手当月額は3歳未満が1万5000円、3歳から高校生年代までが1万円で、第3子以降は年齢にかかわらず3万円です。支給は偶数月に前月分までの2か月分がまとめて行われ、所得制限はありません。

制度に頼りきりにするのではなく、受け取った手当をどう使うかを先に決めておくことが欠かせません。教育費の準備という観点で仕組みをつくっておくと、進路を選ぶ時期に効いてきます。

参考資料

中本 智恵