でも、親がいくら心配をしても、子どもがスマホを持ちたいという気持ちは強いです。中学生にもなると友達はほとんどスマホを持っているので、「なぜ自分だけ持っていないのか」と理由を聞かれたこともありました。
そのときには、先ほど書いたようにLINEの問題を話したのですが、実際のところそれだけでは説得するのは難しいのが正直なところです。「だって、みんな仲良くやってるじゃん」と言われてしまうからです。これに対して親が反撃をしたとしても、子どもたちは納得しませんし、むしろ火に油を注ぐことになり、スマホが欲しいという気持ちが強くなってしまうと思いました。
年間いくらかかるのか子どもに見せた
そこで筆者が考えたのは、数字で示すことでした。一番簡単で効果があると思ったのが年間のコスト。スマホを持つと、年間でいくらかかるという具体的な金額を子どもに見せたのです。そのときには月5,000円程度のコストがかかったので、年間では6万円です。
「あのね、スマホを持つと年間で6万円かかるんだよ」
そう伝えると、子どもは一瞬「え?」という顔をしました。中学生にとって6万円は大金ですから、そんなにかかるのか!という驚きがあったのだと思います。ここでのポイントは、月額ではなく年間のコストを具体的に言うことです。年間にすることで金額が大きくなるので、「そんなにするのか」というインパクトが強くなるのです。
スマホを買う時期を約束する
筆者にはスマホを持たせたくないという気持ちはありましたが、かといっていつまでもスマホなしでいられるわけがありません。そのため、高校入学が決まったら買うことを約束しました。「高校入学」という具体的なタイミングを示すことで、子どもも納得できたのだと思います。
今回の記事では筆者の体験を書いていますが、スマホを持たせるタイミングは住んでいる場所や家庭環境なども関係してくると思います。筆者の子どもは自転車通学でしたし、塾も送迎をしていました。そのため万が一のことを考えてスマホを持たせるという発想はなかったのです。でも、もし子どもが1人で電車で通っているなど、子どもの安全面で不安があるならば早めにスマホを持たせた方がいいと思いますから、臨機応変に対応していただければと思います。
川崎 さちえ