3. 年収の差はどこでつく?業種別の平均給与は最大で約3倍の開き

ここからは、年収の差がどこでつきやすいのかを、業種と勤め先の規模の2つから見ていきます。

業種別の平均給与。最も高い電気・ガス・熱供給・水道業と、最も低い宿泊業,飲食サービス業では約3倍の差3/4

業種別の平均給与(令和7年分)

出所:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」第12表をもとにLIMO編集部作成

3.1 最も高いのは電気・ガス・熱供給・水道業の854万4000円

業種別の平均給与が最も高いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の854万4000円でした。2位は「金融業,保険業」の725万6000円、3位は「情報通信業」の681万9000円です。

最も低いのは「宿泊業,飲食サービス業」の275万8000円でした。この業種では年間給与100万円以下の人が27.9%と最も多く、短い時間で働く人の多さが平均を押し下げていると考えられます。

3.2 働く人が多い製造業は573万円、医療,福祉は424万円

給与所得者の人数が多い業種では、製造業が約926万人で573万円、卸売業,小売業が約819万人で413万4000円、医療,福祉が約750万人で424万円でした。

同じ業種でも、職種や働き方によって給与には幅があります。業種の平均は、自分の年収を見るときの目安の一つとして使うのがよいでしょう。

4. 勤め先の規模でどう違う?資本金10億円以上の株式会社は平均692万円

次に、勤め先の企業規模による違いを確認します。

4.1 資本金2000万円未満は416万円、個人の事業所は289万円

資本金10億円以上の株式会社で働く人の平均給与は692万円(男性811万円、女性444万円)でした。資本金2000万円未満の株式会社では416万円(男性501万円、女性289万円)です。

個人の事業所で働く人は289万円(男性341万円、女性267万円)でした。資本金10億円以上の株式会社と資本金2000万円未満の株式会社では、平均給与におよそ276万円の差があります。

事業所の規模で分けた場合も、分布の山の位置が変わります。従事員10人未満の事業所では200万円超300万円以下の人が18.2%と最も多い一方、従事員30人以上の事業所では400万円超500万円以下の人が15.4%で最も多くなっています。

企業規模による平均給与の差を倍率で見ると、毎月の給料よりも賞与のほうが大きく開いています。次のページで、給料・手当と賞与に分けて見てみましょう。

神田 翔平
業種や会社の規模による差は、個人の努力だけでは埋めにくい部分もあります。転職を考えるときは、提示された年収の金額だけでなく、そのうち賞与がどれくらいを占めるのか、退職金や福利厚生はどうかまで含めて比べると判断しやすくなります。