夏の疲れが残るこの時期、食卓に並ぶ定番メニューといえばカレーライスという方も多いのではないでしょうか。
その「カレー1食分」の値段が、実は物価の動きをそのまま映す指標になっていることをご存知でしょうか。
帝国データバンクの試算によると、2026年7月のカレーライス1食分の物価は349円。11カ月ぶりに350円を下回った一方、指数でみると依然として高い水準にとどまっています。
本記事では、この「カレーライス物価指数」を入り口に、総務省の消費者物価指数や家計調査など公的統計の数字から、私たちの食卓と家計に何が起きているのかを整理します。
1. カレーライス物価は1食349円 11カ月ぶりに350円を下回る
帝国データバンク「カレーライス物価指数」(2026年9月10日発表)によると、2026年7月のカレーライス物価は1食あたり349円でした。
これは、ビーフ・ポーク・チキン・シーフード・野菜カレーの5メニューを対象に、原材料費に加えて調理にかかる水道光熱費まで含めて算出したもので、6食分をまとめて調理するケースを想定した試算です。全国平均の価格データは総務省「小売物価統計調査」を参照しています。
- 2026年7月:1食349円(前月の6月は351円で、前月比2円の低下。11カ月ぶりに350円を下回った)
- 前年同月比:2025年7月の344円から5円上昇
- 年初からの推移:2026年1月の370円からは21円、率にして6%の値下がり
- 指数値:136.3(2020年平均を100とした場合)
年初と比べれば値下がりが続いているものの、指数は2020年を100として136.3と、依然として3割以上高い水準です。
1年前と比べると5円高いままであることを踏まえると、「値上がりが止まった」というより「高止まりしている」と捉えるのが実態に近いといえそうです。
「値段が下がった」という報道だけを見て、家計の負担が軽くなったと考えるのは早計かもしれません。
今回のカレーライス物価指数も、前月・年初からは値下がりしていますが、1年前と比べればまだ高い水準です。物価は「上がり方が緩やかになった」段階であって、「元の水準に戻った」わけではない点に注意が必要です。
仮に4人家族が週2回カレーを作るとすると、1食349円で計算した場合の年間の材料・調理コストはおよそ14万5000円という試算になります(349円×4人×週2回×52週で算出。実際の食材の買い方や量によって変動します)。
「カレーくらい」と思う金額でも、積み重ねると家計への影響は小さくありません。次のページでは、総務省の統計から食卓全体の物価動向を確認していきます。
