AO入試で入学したというと、「受験勉強をしていないから授業についていくのが大変なんじゃないか」という言葉や、「就活に不利なんじゃないか」というような意見を耳にすることがありました。
しかし私自身はそのようなことをまったく感じず、むしろ就活や社会人生活においてAO 入試の経験が非常に役立っていると感じています。学生生活では一般入試の他にもAOではない推薦や、内部進学、留学生など、思っていた以上に様々な入試方法で入学した生徒がいることに気がつきます。
同じように授業を受ければまったく引け目を感じるようなことはありませんでした。さらに就活では、まさにAO入試と同じような形式での試験が多数ありました。
この経験があったからこそ、自分の言葉でその場に必要な意見を的確に伝える力など、プレゼンテーション能力が養われたんだと思います。社会人として生活している今も、ふとした場面でAO入試を通して学んだ他者とのコミュニケーションが役に立っています。
AO入試で合格するために必要なことは
AO入試で受験するからといってアピールのために特別な経験をしたり、一芸に秀でている必要はないと私は考えます。ただ、自分の意見を誇張せず相手に届けるために、学校や予備校の先生、家族の前で面接やプレゼンテーションの練習をしました。
また普段の学校生活では宿題やテスト勉強にしっかり取り組みましたし、部活や生徒会などの課外活動にも積極的に参加していました。
その経験一つ一つが、面接で自信を持って自己アピールできたことに繋がりました。また課外活動のボランティアがきっかけで、大学で学びたいことを見つけることができました。
近年では、AO入試対策に特化した予備校などもあるので、実際の試験を想定した対策は役立つと思います。ただ、その試験に至るまでの自分自身を作るには、日々の学生生活を丁寧に過ごすことが一番大切で必要だと私は感じています。
まとめ
AO入試は試験というよりも、ありのままの自分をアピールできる機会だと私は考えます。さらにその経験は学生生活のみならず、生涯必要な能力を養うきっかけにもなったと思います。
AO入試に合格したことは決して特別なものではなく、日々の学生生活の延長にあったのではないでしょうか。私の体験が少しでも、これからAO入試を控える学生や保護者の方への応援になればと思っています。
参考
『2018年度 新卒採用に関するアンケート調査結果』一般社団法人 日本経済団体連合会
吉永 涼