5. 申請の前に押さえておきたい注意点が3つある
埋葬料・埋葬費は、加入していた制度によって窓口も名称も変わります。押さえておきたい点を整理します。
5.1 国民健康保険や後期高齢者医療制度では「葬祭費」になる
埋葬料・埋葬費は、健康保険(協会けんぽや健康保険組合)の給付です。
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた人が亡くなった場合は、市区町村から「葬祭費」が支給されます。名称も窓口も額も異なるため、亡くなった方がどの制度に加入していたかを最初に確認することになります。
5.2 被扶養者が資格喪失後に亡くなった場合は家族埋葬料の対象外になる
協会けんぽは、被扶養者であった人が資格喪失後に亡くなった場合、家族埋葬料は受けられないとしています。
被保険者本人については資格喪失後3か月以内の死亡が対象になりますが、被扶養者については扱いが異なる点は押さえておきたいところです。
5.3 埋葬費は領収書などの添付が必要になる
埋葬費は実際にかかった費用が基準になるため、申請にあたって領収書や費用の内訳が分かる書類が必要です。
葬儀社から受け取った書類は、あとで使う可能性があるものとしてまとめて保管しておきましょう。
6. 亡くなったあとの手続きは、一覧にして順番を決めておきたい
家計の相談では、亡くなったあとの手続きの多さに戸惑ったという話をよく聞きます。
埋葬料・葬祭費のほかにも、年金の未支給分の請求、遺族年金の請求、高額療養費の払い戻し、生命保険の請求など、期限のある手続きが並びます。それぞれ窓口が異なり、必要な書類も違います。
戸籍謄本や住民票の除票は複数の手続きで必要になるので、最初にまとめて取り寄せておくと動きやすくなります。市区町村によっては、亡くなったあとの手続きをまとめて案内する窓口を設けているところもあります。
7. まとめにかえて
埋葬料は、健康保険の被保険者が亡くなったときに、生計を維持されていた人へ5万円が支給される給付です。
生計を維持されていた人がいない場合は、実際に埋葬を行った人に5万円の範囲内で実費が支給されます。被扶養者が亡くなったときは、被保険者に家族埋葬料5万円が支給されます。申請期限はいずれも2年です。
葬儀の費用は、給付だけでは賄えないのが実情です。あらかじめ備えを進めておいたうえで、こうした給付があることを知っておくと、手続きの取りこぼしを防げます。
参考資料
和田 直子