9月末が権利確定日となる銘柄への関心が個人投資家の間で高まるなか、プリマハム<2281>の株価は11日、前日から横ばいの2,390円で取引を終えました。
3月に本決算を迎える企業の中間期にあたる9月末は、配当や株主優待の権利を得られる銘柄が多いタイミングで、プリマハムもその一つです。
そこで今回は、8月3日に発表された2027年3月期第1四半期決算から、同社の稼ぎ頭となっている事業をひも解きながら、株主優待の内容もあわせて解説していきます。
1. 2027年3月期第1四半期決算、増収も営業減益に
同社が8月3日に発表した2027年3月期第1四半期決算(2026年4月1日〜6月30日)は、売上高1,224億1,600万円(前年同期比5.7%増)、営業利益24億7,800万円(同2.0%減)、経常利益26億9,100万円(同2.2%減)、四半期純利益17億3,100万円(同3.3%減)となりました。
売上高はハム・ソーセージ、加工食品、食肉の数量増を受けて伸びた一方、利益面は減益となっています。
通期(2027年3月期)の連結業績予想は、売上高5,000億円(前期比5.1%増)、営業利益110億円(同20.5%増)、経常利益120億円(同7.3%増)、純利益75億円(同63.5%増)で、5月8日公表の従来予想から変更はありません。
1Q時点の進捗率は、売上高24.5%、営業利益22.5%、経常利益22.4%、純利益23.1%です。特に純利益は通期で63.5%増という大きな伸びを見込む一方、1Qは前年同期比3.3%減のマイナスからのスタートとなっており、通期計画の達成に向けては残り3四半期でどこまで上乗せできるかが焦点になりそうです。
2. 稼ぎ頭は「加工食品事業部門」
同社は「加工食品事業部門」「食肉事業部門」の2つを主力セグメントとしています。
2027年3月期1Qのセグメント別の売上高をみると、加工食品事業部門が795億7,600万円(前年同期比3.7%増)、食肉事業部門が424億8,600万円(同9.6%増)で、加工食品事業部門が連結売上高の約65%を占めています。
営業利益でみるとその差はさらに開きます。加工食品事業部門が22億6,000万円(同3.1%増)、食肉事業部門が3億5,800万円(同13.3%減)、その他事業(EC事業における食肉販売、理化学機器の開発・製造・販売等)が5,600万円となっており、3事業の営業利益合計26億7,400万円のうち加工食品事業部門が84.5%を占める計算です。
前期(2026年3月期・通期)でみても、加工食品事業部門は売上構成比66.2%、セグメント営業利益合計に占める割合は78.1%と、単発の四半期に限らず一貫して同社の収益の柱になっていることがわかります。
加工食品事業部門は、プリマハム本体のほかプリマハムミートファクトリー、プライム食品などのグループ会社がハム・ソーセージ・加工食品を製造・販売するのが中核です。
加えて、プライムデリカが「セブン-イレブン・ジャパン」向けに調理パン・惣菜を製造・供給するベンダー事業や、タイ・シンガポールでの海外製造・販売も同事業に含まれます。
一方の食肉事業部門は、傘下の太平洋ブリーディング社などによる肉豚の生産・肥育から、食肉の処理・加工、販売、物流までを担う原料調達寄りの事業で、加工食品事業部門で使う原料肉の供給元としての性格も持ちます。